Macintosh トラブルデータベース Archives |
Mac OS 9.0.4 インストーラの不具合:原因判明:不可視ボリューム Mac OS 9:オーディオ CD 再生後スリープしない場合 Mac OS 9.0.4: PowerBook でスリープ後に音が出なくなる場合 Mac OS 9.0.4:アップデートプロセスの特殊性と CD-ROM 起動 Microsoft Word 98 と ATOK13 の推測変換機能 (継続) Internet Explorer 5 がインストールするファイル:マイクロソフト社の公開文書 TABLE 内の PRE タグにより Internet Explorer 5.0 クラッシュ (継続) 日本語入力プログラム EGBRIDGE Ver.11 アップデータ FireWire 2.3.3 MacOS9.0.4でのHotSync異常終了トラブル情報ページ |
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[ 00/4/15]
● Mac OS 9.0.4 インストーラの不具合:原因判明:不可視ボリューム
岡部氏から 00/4/5 項目 "Mac OS 9.0.4 インストーラの不具合?" について原因をお知らせいただいた.
氏も私と同様の状態に陥った.不可視ボリュームがあったことが原因のようだ.氏は仮想記憶用パーティションと RAM ディスクを不可視にしていた.私も不可視仮想記憶用パーティションを作成している.
氏のご指摘通り,不可視を可視にしたところインストーラは起動した. Mac OS 9 システム CD にある Mac OS インストーラでも同様である.
これまで何度か書いてきたが,どうも Mac OS 9 以降,単一起動ディスク以外の使用環境では OS の基本的な動作に関して問題がいくつも見られるようになっている.特に仮想記憶ボリュームを起動ボリューム以外に指定すると問題が見られる.インストーラの不具合は単にテスト不足であろうと思われるが,こうしたことに限らず,最近の Mac OS の発売前の検証が単一ボリューム以外の環境について不足しているのではないだろうか.
私は Mac OS 9 について最近の Mac OS のバージョンでは最も不安定であるという印象を持っている.その大きな理由がこの点である. Mac OS 9 をより安定して使用する重要な手だては単一ボリュームで使用することである.
● Mac OS 9:オーディオ CD 再生後スリープしない場合
TIL: 31147 : Mac OS 9: Computer Does Not Go to Sleep After Playing Audio CD
上記 TIL によれば, Mac OS 9.0/9.0.2/9.0.3 において下記のマシン上でオーディオ CD-ROM を再生すると自動的にスリープに入らなくなる.メニューからほかの方法でスリープさせることは可能. Mac OS 9.0.4 では問題が解決されている.
● Mac OS 9.0.4: PowerBook でスリープ後に音が出なくなる場合
- ・ iBook
・ iMac (Slot Loading)
・ PowerBook G3 Series (Bronze keyboard)
・ PowerBook (FireWire)
・ Power Mac G4
今井氏からお知らせいただいた. PowerBook G3 Series で Mac OS 9.0.4 使用時にスリープ解除後にサウンドが全く出なくなることがあるそうだ. PRAM クリア,サウンド初期設定を捨てるといったことを試みているが改善がないそうだ.それまでのバージョンの OS にすると問題は起きないことから Mac OS 9.0.4 の問題ではないかと思われる.症状は 3 名以上の PowerBook G3 Series で確認されている.
アップルの Tech Exchange ほかインターネット上の掲示板等にも類似の問題が投稿されている.そこには PowerBook (FireWire) について同種の問題が起きており,省エネルギー設定コントロールパネルを開いて初期設定の「告知」から,「スリープ解除時にサウンドを鳴らす」にチェックを入れることで改善されるという投稿があるが,改善されない場合も報告されている.
私は PowerBook G3 Series であるが,こうしたトラブルには気がつかなかった.何度か試したが障害は起きていない.また,上記回避法は私のマシンではそうした項目が表示されない.
● Mac OS 9.0.4:アップデートプロセスの特殊性と CD-ROM 起動
Mac OS 9.0.4 では Mac OS 9.0/9.0.2/9.0.3 にアップデートを掛けただけではインストールプロセスが完了しない.アップデート後の最初の起動でシステムフォルダに変更が加えられる.
そのため, Mac OS 起動可能 CD-ROM を Mac OS 9.0.4 で作成する場合,一度起動させたシステムフォルダをコピーする必要があり,そうでない場合は, CD-ROM が書き込みできないことにより Mac OS 9.0.4 起動時のアップデート完了プロセスができず,起動に失敗する.
● Microsoft Word 98 と ATOK13 の推測変換機能 (継続)
00/4/12 項目 "ATOK13 の 推測変換機能/省入力機能と Microsoft Word 98" に関して,マイクロソフト社が障害を確認した.
この問題は hamakawa 氏からお知らせいただいたもので, Microsoft Word 98 上で ATOK13 を使用した場合, ATOK13 の推測変換機能/省入力機能が一部機能しないというもの.マイクロソフト社は「場合がある」と記していることから,全ての場合で起きるとは限らないようだ.
- マイクロソフト社のページ
(M_WD98] ATOK13 を推測変換機能が正しく動作しない場合がある)
マイクロソフト社のページに記された回避法は,本ページがマイクロソフトから回避法として示されることがあるとして予想していたものである(初期設定の「変換中の文字列を文書に挿入モードで入力する」をオフにする方法).インライン変換中でも回避できる方法はいまのところ判っていない.
● Internet Explorer 5 がインストールするファイル:マイクロソフト社の公開文書
マイクロソフト社から[M_IE50] Internet Explorer 5.0 インストールファイル一覧が公開された.
私が 00/3/30 項目 "Internet Explorer 5:インストールされるファイルなど" で記した内容と比較すると "Internet Config Extension" 1.3 がないことになっているが,他はおおむね一致する.インターネット上にはこれらとかなり異なった情報が多く見られたことからメーカーからの公開は混乱を避ける意味で歓迎される.
"Internet Config Extension" 1.3 に関しては再度調査したが,最小限のシステムフォルダから起動した場合はインストールされた.マイクロソフト社は Mac OS すべてまたは基本というようなシステムフォルダから起動してインストールした場合が記されているものと思われる.具体的には機能拡張フォルダに "インターネット設定機能拡張" が存在する場合には "Internet Config Extension" 1.3 はインストールされないが, "インターネット設定機能拡張" がない場合にはインストールされる.
一時ファイルなどを除いて初期設定に書き込まれるファイルに関しても私の記述とは異なる部分がある.今回検証したが,やはり私の最小限のシステムでは私が公表したとおりであり,マイクロソフト社の発表とは異なった結果となっている.(が,それは些細なことである)
今回のマイクロソフト社の公表内容や私の結果から, Internet Explorer 5 インストール時に "Text Encoding Converter" がインストールされた書き換えられたりするという誤解が是正されることを期待できる.
"Text Encoding Converter" の非互換バージョンがシステムフォルダにあるのは, Internet Explorer 5 がインストールするからではなく, 00/4/7 項目 "Internet Explorer 5 での文字化けと "Text Encoding Converter" 機能拡張" に書かれているように,他のアプリケーションなどがインストールすることが原因であろう. Internet Explorer 5 インストール時に "Text Encoding Converter" がインストールされたというケースも実は他のアプリケーション を同時にインストールしているといったようなことが原因ではないのだろうか.
● TABLE 内の PRE タグにより Internet Explorer 5.0 クラッシュ (継続)
00/4/12 項目 " TABLE 内の PRE タグにより Internet Explorer 5.0 クラッシュほか" に関連して,横田氏,木村氏からご指摘があった. TABLE 内に PRE タグがある全ての場合にクラッシュするのではなく, TABLE 構造内の TR または TD 以外に PRE が用いられ,さらに PRE 内にいくつかの特定のタグが併用された場合に起きるようだ.
● 日本語入力プログラム EGBRIDGE Ver.11 アップデータ
11.0.2 へのアップデータ.11.0.1 から以下の点が変更されている.
●FireWire 2.3.3
- ・同音語パレットのタイプを「横タイプ」に設定している場合に,同音語学習が反映されない点の修正
・同音語パレットのタイプを「スクロールタイプ」に設定している場合に,キーボードの矢印キーで同音語を移動しようとすると正常に移動しない点の修正.
・ユーザ辞書の単語登録時に,読みに「半角+全角+半角」の組み合わせを指定すると,正常に登録できない点の修正.
・ユーザ辞書のテキスト書き出しができない場合がある点の修正.
・ ATOK13 ユーザ辞書の結合時に,削除したはずの単語が EGBRIDGE のユーザ辞書に登録されてしまう点の修正.
・辞書ツールの「 ATOK 辞書との結合」を選択時に, ATOK13 のユーザ辞書が選択できない点の修正.
北米版である (日本語版 OS に使用しても問題ないものと思われる). FireWire ボリュームからの起動あるいは FireWire ターゲットディスクモードを行うホストマシンに最低限必要なバージョンである. Mac OS 9.0.4 にはすでに日本語版が備わっている.
以上に記したものも含め Apple が今回発表した修正点を以下に記す.
動作には Mac OS 8.6 以上で FireWire に対応したマシンが必要. Blue & White G3 では Mac OS 9 に含まれる G3 Firmware Update 1.0.2 または 1.1 が施されていなければならない.
- ・ターゲットディスクモードが正しく動作するようにした.
・特定の DV カメラの接続が切れないようにした.また,特定の DV カメラが Final Cut Pro や iMovie.などの特定のアプリケーションを用いて映像を取り込む際にクラッシュしないようにした.
・特定の FireWire ハードディスクを接続して起動した場合に Mac OS がハングアップしないようにした.
・複数の FireWire ハードディスクを接続してハードディスクに強く負荷がかかる場合に特定のシステムがハングしないようにした.
参照:
00/4/2 項目 "FireWire ボリュームからの起動"
00/3/30 項目 "Power Mac G4: Boot ROM バージョン 3.22f1 以前のマシンからの FireWire ボリューム起動"
00/2/24 項目 "FireWire ボリュームからの起動"
00/2/17 項目 "PowerBook (FireWire): FireWire ターゲットディスクモード"
●MacOS9.0.4でのHotSync異常終了トラブル情報ページ
廣瀬氏からお知らせいただいた. 00/4/12 項目 "Mac OS 9.0.4:HotSync での問題 (当面の回避法など)" に関して氏の PalmFan 内の標記アドレスに専用ページを設置したそうである.
(C) Akiyama Satoru