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クラリスメール Lite の 99 年日付の問題
Blue & White G3 : NewWorld による起動シーケンスなどの変更
D キーによる内蔵ハードディスクからの強制起動
Blue & White G3 :ダイアルアップ接続
Adobe Photoshop 5.0.2J 日本語版アップデータ
AppleShareIP 6.1J のトラブル
ボリュームの不可視設定
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[ 99/1/10]



以下の Tips & FAQsを公開した.


PowerBook のバッテリ持続時間を延ばす

Netscape 初期設定の RAM ディスク保存


PowerBook については年末年始に帰省した際にバッテリ駆動の必要にせまられて行ったことから知ったことをまとめている.あまり新しいことはないのが残念だが,これまで知られてなかったこともないことはない.また, Netscape に関しては過去の本項目をほとんどそのまま記載しただけである. PowerBook のバッテリ駆動の関連で必要な内容だったので別ファイルとしてまとめたものである.

PowerBook については私は昨年からユーザーになったばかりで経験もほとんどないのでいろいろご教示願いたい.


本日の項目中にご質問に回答した内容が含まれている.私の記載内容などで多くの方にお役に立つような内容であればこのように新たに項目にしたり,各項目に追加記述することはあるが,個別のトラブルの相談など個々のご質問はこの範囲ではなく,お応えするいとまがないのでご容赦願いたい.このことについては, 98/6/14 に記しているのでお読みいただきたい.

また,最近思うのであるが,見ず知らずの相手に初めて個人的なトラブルの相談をするメールに自己紹介もないばかりか「どうも,トッポです」などとハンドルネームしか書いていないものが最近目に付くようになった.これはいかがなものだろう.私がこのページを始めた 95 年ころにはこんなことは考えられなかった.私はインターネットでハンドルを使用すること自体に疑問を持っている.匿名をご希望の場合はそのようにお書きいただければ配慮させていただいている.



●クラリスメール Lite の 99 年日付の問題


クラリスメール Lite が 1999 年になってから日付処理の一部に問題を発生させていて,受信箱のソートなどの表示順に異常が発生する場合がある.

ひらい氏によれば,クラリスメール Lite が内部的に年の扱いを 2 桁で処理する時に計算ミスをしているのではないかということで回避法をお寄せいただいている.

ソートの順番の回避法:
"設定" メニュー/ "プレファレンス" /初期設定/で "送信者の日付/時刻を受信メールに使用" のチェックを取る.(メール受信時間に変更することになる.デフォルトではチェックは入っていない)

本障害に関しては新年早々から Claris Emailer Lite の障害として米国でも障害が報告されているので私も早くから知っていたが,最近になって国内の方々で急に取りざたされ始め,プロバイダへの問い合わせも増えているそうだ.しかし,これはクラリスメールの問題であるので根本的な回避法はなく,プロバイダに問い合わせても改善されない.

この問題に関してはクラリスメール Lite はもともとサポート外であるので, Apple は今のところ問い合わせについても応じられないという姿勢である.

追記:
Claris Emailer 2.0 ではこの問題は起きないそうだ.



● Blue & White G3 : NewWorld による起動シーケンスなどの変更


Apple の Developer Note でPower Mac G3 developer note on the new G3'sが公開された.その中の起動シーケンスの変更に関する部分を紹介する.

Blue & White G3 では起動シーケンスに変更があった.しかし,これらの変更はユーザーには完全に透明で,起動ディスクコントロールパネルのみを通じて変更することができる.

Macintosh は iMac から CHRP のこともあり, 68K エミュレータ,ハードウェアチェック,ナノカーネルを含む OS の多くの部分を収めていた単一の大容量 ROM を縮小し,ハードウェアチェック機能と Mac OS ROM イメージを RAM に読み込ませる機能を ROM に搭載し,他の 68K エミュレータやカーネルの機能はソフトウェア ROM イメージファイルという形式で提供するようになった. RAM 内の ROM ( ROM-in-RAM )を中心としたソフトウェアアーキテクチャを NewWorld というコード名で呼んでいる.

従来の ROM はコンピュータが起動時に必要なドライバ,仕様表,自己診断プログラム,ハードウェア初期化コードからなるハードウェア識別コードと, QuickDraw, SCSI マネージャ などの各種システムソフトウェアレベルのマネージャなどの高レベルの Mac OS を含んでいた.ところが,新機能が新発売の機種に組み込まれるたびに ROM に新機能に関する高レベルソフトウェアを拡張しなければならず,その限界のため,システムソフトウェアに含まれるハードウェア Enabler で修正する方法を取っていた.

しかし,この方法はシステムが ROM やディスクに書かれているため開発に時間がかかる欠点が明らかになってきた.そのため,個別の機種毎に異なる起動部分と大部分の機種で共通する起動プロセスとを分離することが考えられた.個別の機種毎に必要な部分をブート ROM に収め,共通する部分をソフトウェア化することにより,ハードウェア上の変更がある場合のみ ROM を修正すればよいことによる開発時間の短縮などの効果が期待される.

ブート ROM はコンピュータ起動に必要なハードウェア特定コードと一覧テーブルを含み, OS の読み込み, common hardware access services を提供する.他の機能は Mac OS が起動する前に RAM に読み込まれる Mac OS ROM ファイルに収められている. Mac OS ROM ファイルのメモリ要求は 3MB である.

起動時に Mac OS ROM ファイル内のプログラムはハードウェアの情報を NewWorld アーキテクチャの中心である Open Firmware インターフェースを通じて得る.これまでと異なる点は以下.

1.ブート ROM にはパワーオンテスト(POST)プログラムがあり,ハードウェア初期化,診断機能がある.

2. Open Firmware は ROM に含まれ,ハードウェアを初期化し,ハードウェア識別情報を持ち, OS をロードし,コントロールをソフトウェアに渡す.

3. ROM 内の Run-Time Abstraction Services (RTAS) は Open Firmware が OS から呼び出されるときに RAM に読み込まれ, OS にそのハードウェア機種特有の現在時間と NV-RAM にアクセスする機能,パワーマネージメント,再起動とシステム終了に必要なコードを提供する.

4. Mac OS ROM イメージファイル

5. 10Base-T/100Base-TX Ethernet ドライバは ROM 内

6. USB, ADB デバイスドライバ他は Mac OS ROM イメージファイルにある.

interrupt controller, ADB, USB, SCSI, ATA (IDE), sound, Ethernet の各ハードウェアへのアクセスはこれらに含まれる.こうした変更によって,信頼性の向上,起動時間の短縮を図っている.

「 NewWorld での起動プロセス」

1.ブート ROM 内の起動時自己診断(POST)コードにより,自己診断と起動ビープ,初期化,セットアップが行われる. mini nub のデバッグツールが起動することがある.

2. Open Firmware の初期実行.デバイスツリーとインタラプトツリーの構築.

3. Open Firmware が NV-RAM の設定に基づいて Mac OS ROM ファイルを読み込む.

4. Open Firmware が Trampoline コードと Mac OS ROM 圧縮ファイルと場所を読みとる命令を含む 起動情報ファイルの Forth script を実行し, RAM へ一時的に読み込む.

5. Forth script は Open Firmware から Mac OS に移行する間,一時的に Trampoline コードに制御を移す.

6. Trampoline コードは Mac OS ROM イメージを伸張し, Open Firmware からシステムの情報を得てデータ構造を作成し, Open Firmware を終了させ,仮のメモリの内容を再構成して物理メモリ空間に配置する.

7. Trampoline コードは Mac OS ROM のハードウェア Init ルーチンに制御を移す.

8.ハードウェア Init ルーチンはデータストラクチャをメモリにコピーし,ナノカーネルを呼び出す.

9.ナノカーネルはデータストラクチャを満たし, 68K エミュレータを呼び出す.

10. 68K エミュレータは自分自身を初期化し,起動初期化コードに制御を渡す.

11.起動初期化コードが実行され,データストラクチャとマネージャを初期化し, Mac OS の起動が始まる.

「起動ディスクコントロールパネル」

起動ディスクコントロールパネルにユーザーに見えるような変更はない.起動ディスクコントロールパネルは Run-Time Abstraction Services (RTAS) を通じて Open Firmware の NV-RAM パーティションを変更する.従って,起動ディスクの情報は PRAM には蓄えられなくなった.

そのため, PCI 拡張カードでこれらに関連した機能が必要な場合は起動ファームウェアを含む拡張 ROM がカードに必要である.



● D キーによる内蔵ハードディスクからの強制起動


新型 Blue & White G3 での起動シーケンスの変更で command+option+shift+delete と CD-ROM の C キー起動キーコンビネーションは変更されていないが,内蔵ハードディスクからの起動として D キーの機能が追加されている.



● Blue & White G3 :ダイアルアップ接続


シリアルポートのない新型 G3 はモデムが搭載されていないのでインターネットへのダイアルアップ接続が簡単にはできない.内蔵モデムは iMac, PowerBook G3 Series 用のものが使えるが一般には入手困難である. (BT0 でしか入手できない ) また,外付けモデムは USB シリアル変換用品を使用することになり,これらも入手しやすいとは言えない.(ダイアルアップルータから Ethernet 接続する場合は問題ない.Best Data 製 USB 対応モデムもある.)



Adobe Photoshop 5.0.2J 日本語版アップデータ


これまでのファイルを画像劣化させて自動的に開くという Photoshop 5.0.1 のとんでもない sRGB ほかの初期設定が改められた.他のマイナーな修正点は以下.

・文字ツールでテキストを自動カーニングする際に,正確なカーニング値を使用
・小さなサイズの文字の形と間隔のアンチエイリアスアルゴリズムの改良
・アートブラシやグラデーションメッシュなどの新機能を含む Illustrator 8.0 ファイルの正確なラスタライズ
・ DCS ファイル出力の修正によりスポットチャンネルを QuarkXPress から適切にプリント

参考:
98/7/11項目「 Photoshop 5.0 : sRGB の問題」



● AppleShareIP 6.1J のトラブル


藤原氏からお知らせいただいた.

1.クライアントからサーバの表示ををリスト表示し, "フォルダー容量を計算する " 設定にしていた場合,クライアントがフリーズしたようにハングする

これはマウントしたファイルサーバーの中に,パーミッションがない(アクセスが許可されていない)フォルダーがあった場合,そのフォルダーの容量を計算しようと,延々とファールサーバーにアクセスすることが原因.回避法はサーバーから強制解除するか,クライアントのFinderを強制終了するしかない.

2. Timbuktu4.0 と TCP Filter の併用動作時に Web&FileServer が正常に終了できない.

なお, 98/6/11 項目 "アップルメニューオプションと AppleShare ファイルサーバの問題" は Mac OS 8.5.x で改善されているそうである.

藤原氏はfu@pc.highway.ne.jpで AppleShareIP の情報を募集されている.



●ボリュームの不可視設定


98/12/13 項目 "よもやま(その一): HFS + でのパーティション" 項目にはご反響をいただいている.その中で私が記した内容にいくつかお問い合わせを頂いている.それらのお問い合わせにも残念ながらお応えする余裕が私にはないので失礼させていただいている.

上記項目の情報をご提供下さった藤原氏ほかの方からお問い合わせいただいていることがある.よもやま項目中の " 開いたりするボリュームではないのでデスクトップが乱雑にならないよう不可視に設定する." というところの,ボリュームの不可視設定についてである.これは 1995 年から公開している初心者のための Macintosh セットアップで触れているのでご参照願いたい.現在はファイル中の " アプリケーションのインストール/ Photoshop の設定" に書いている.

不可視設定とボリュームのアンマウントを混同されている方もいるようだが,それでは機能しなくなる. "初心者のための Macintosh セットアップ" をお読みいただきご注意願いたい.


(C) Akiyama Satoru



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