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[ 98/12/2]



● Mac OS 8.5:インターネットロケーションファイルとテキストクリッピングに関する問題


手塚氏から Mac OS 8.5 からの機能であるインターネットロケーションファイルの機能について通常のクリッピングテキストが正しく記述できない場合があるとお知らせいただいた.テキストクリッピングを作成する際に 2 バイト文字を 1 バイトずつ解釈するため,インターネットロケーションファイルと誤って解釈される問題が発生することがある.

特定の 2 バイト文字(たとえば「法」という漢字)のように, 1 バイト文字で表示したときに「@」を含むコードがあると,クリッピングに際してその文字列はメールアドレスであると判断されてしまう.このようにして作成されたファイルはテキストクリッピングではなく,インターネットロケーションファイルと解釈されてしまう.

ResEdit などでこのリソースを調べてみると,通常のクリッピングファイルと異なることがわかります.通常のクリッピングファイルでは「drag」「TEXT」「styl」という 3 種類のリソースができますが,@を含む文字列をDrag and Dropしてできたファイルでは「drag」「TEXT」「url」というリソースができます.このurlリソースには,クリップしたテキストの前に「mailto:」という文字列が挿入されています.このようなことが起きるため,単純にDrag and Dropでテキストを分割してしまおうと思ってもうまくいかないことが起こります.現在のところ,文字列のいかんにかかわらず単純にテキストクリッピングファイルとする方法が見つけられずにおります.

追記:
塚原氏から ClippingFKEY(隅谷孝洋氏作の ClippingConverter に付属)によりテキストクリッピングを作成することで回避できているとお知らせいただいた.



● Mac OS 8.5: Adobe PSPrinter 8.5.1 とのコンフリクト


TIL: 30847 : Mac OS 8.5: Adobe PSPrinter 8.5.1 Driver Conflict

Adobe PSPrinter 8.5.1 をインストールすると PrintingLib の古いバージョンがインストールされるため Mac OS 8.5 の LaserWriter 8 (8.6) とコンフリクトし,プリントの様々な場面で問題が発生する.

Hewlett-Packard などのサードパーティ製 PostScript プリンタ用ドライバは Adobe PSPrinter 8.5.1 である(名称は異なっていても同一のものであることがある)と思われるので,それらがインストールする PrintingLib が古いものでないか確かめる必要がある. Mac OS 8.5 の PrintingLib 機能拡張のバージョンは 8.6 である.

書き換えられている場合は Mac OS 8.5 CD からカスタムインストールによって戻すことができる.



● Sherlock :インターネット設定とのコンフリクト


TIL: 24736 : Sherlock: Internet Config Conflict

Sherlock のインターネット検索で「ネットワークのエラーが起きました.ネットワークの接続と設定を確認して再び行って下さい」というエラーメッセージが出る場合の原因はたくさん考えられる.インターネット設定の関連で問題が起きることがあり,ひとつはインターネット設定が 1.3 などの古いバージョンである場合である.しかし,それ以外でインターネット設定に由来する場合がある.

" Internet Preferences" (kICUseHTTPProxy. TIL には " Internet Config preference " と記載されている) はブーリアン ( 1 バイト) で定義されるが,アプリケーションによって文字 ( 2 バイト) で記述するものがあり,そのような場合, Sherlock が 1 バイトでインターネット設定を参照する際に問題が起きる.

回避法

( "インターネット" コントロールパネルの編集メニューの利用者モードを "詳しい情報も指定" にした状態で)
"インターネット" コントロールパネルで "詳細設定" の "ファイアウォール" からプロキシサーバの "Web" のチェックを入れてファイルメニューで設定を保存する.

再び "Web" のチェックをとってもう一度設定を保存し直す

この操作によって, kICUseHTTPProxy Internet Config preference が 1 バイトになる.



●日本語版 G3 CD Update 1.0


98/11/13 項目で触れたものの日本語版.項目を再掲する.

G3 Macintosh の特定の CD-ROM ドライブの firmware を書き換える.それら特定のモデルの特定の CD-ROM 搭載機で,スリープ後復帰時に時間がかかる問題を修正する.

Mac OS 8.5 または 8.1 版で Zip ドライブが搭載された G3 Macintosh に有効.ファームウェアの書き換えは元に戻すことができないので,障害が発生しないモデルで行う必要はない.また,ファームウェア書き換え中の事故により書き換えが正常に終了できなくなると,ファームウェアの書き換え可能 ROM の内容が消えてしまい,ドライブごと取り換えることになるので注意すること.



● Norton AntiVirus 5.x と漢字 Talk 7.5


シマンテックのページに漢字 Talk 7.5 をインストールしている PowerMacintosh 上で Norton AntiVirus for Macintosh Ver5.× を使用しようとすると

「 Norton AnitiVirus でウィルススキャンまたは LiveUpdate を実行するにはスレッドマネージャをインストールしてある Mac OS システムがひつようです... 」

というアラートが出て使用できないと発表されている.

漢字 Talk を漢字Talk7.5アップデートによってアップデートすることで修正されるということだ.



Data Rescue


Data Rescue は Macintosh の失われたボリュームからファイルを取り出すユーティリティである.この種のユーティリティは Norton Utilities, MacTools Pro, TechTool Pro が現在入手可能であるが, Data Rescue はそれらと異なる点がある.

これまでのユーティリティと異なる点のひとつは Data Rescue はディスク自体を修復したり,診断したりする能力は全くないという点である. Data Rescue はディスクからデータを救い出すことのみの機能に特化したものである.

Data Rescue は Norton Utilities らとは異なった独自の方式で失われたファイルを探し出すとしている.そのため,他のツールで救い出せないデータでも救い出せることがあると Read Me には書かれている.

実際にファイルを消去したり,ディスクを初期化したりして試してみた. Norton や TechTool Pro に優れている点は十分に確認できたが,一方で Norton では救い出せたファイルが Data Rescue では見つからなかったこともあった.

Data Rescue は先行するツールより有用な場面が多くあった.また,救出ファイル等をフォルダなどのディレクトリ構造そのまま再現できるという利点もある.ひとつ気になったのが,ディスクが破損している場合に Data Rescue での救出能力が劣っていた場合があったことである.ファイルの救出というような事態は誤って消去したファイルを取り戻す以外ではディスクのクラッシュなどの際に起きるものだからだ.また,ゴミ箱に捨てて消したファイルも取り戻せない.

どちらのツールにしても初期化したディスクには無力であった.先行のツール群は FileSaver や Protection あるいは TrashBack といった機能を用いていればこのような場合でもファイルを救出可能であるのに対して, Data Rescue にそのような機能はない.

機能が限定されているにしても,何といってもその価格( 39 ドル)と入手のしやすさ(販売,サポートはオンラインのみで行われる)を考え合わせた場合,いざというときに備えて持っておくことを考えても良いのではないだろうか.サポートはしっかりしているようだし,日本語版も開発中とのことである.現在のバージョンは 2.1.1 で,それより古いバージョンでは日本語のファイルやフォルダが文字化けする. System 7 以降で動作し, Mac OS 8.5 や HFS+ にも対応している.登録していないデモ版は 1 ファイルしか取り戻せない制限がある.(そのためフォルダごと取り戻せる優れた点をデモ版で体験することはできない)

既存のツールで取り戻せなかったファイルを Data Rescue によってフォルダごと大量に救出することができたのはその効能を裏付けるものである.しかし,一方で既存のツールで探し出せたものが探し出せなかったこともあったので,とにかく,このようなツールは複数持っておくことが安心である.

ビギナーは,もしも誤って捨てたファイルを取り戻したい場合に,そのディスクには何も書き込まないようにしなければならない.これらのツールで取り出せたファイルを保存するには別のディスクやボリュームに保存するようにしなければならない. Data Rescue はそのようになっている.

しかし,いつもくどいほど言っているように,転ばぬ先の杖は何と言ってもファイル作成中の保存と,周到で頻繁なバックアップであり,これに勝るものはいまだかって現れたことがない.これらのツールはあくまでも次善の策であり,これらツールのみに頼るのは本末転倒であることを銘記しなければならない.



(C) Akiyama Satoru



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