Macintosh トラブルデータベース Archives |
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[ 00/9/15]
Apple Tech Info Library に例によって新製品および Mac OS X Public Beta に関する技術文書が公開された.少しずつ紹介していく.
iBook の新型は「 iBook (FireWire) 」と呼称されている.
● Twentieth Anniversary Macintosh:無償修理対応状況ほか
鳥居氏より Twentieth Anniversary Macintosh (TAM:20周年記念 Macintosh ) のスピーカーノイズの問題に関してアップルの対応について,「柔軟に対応したい」こと,および,米国で行われている交換プログラムは予定されていないと回答されたことをお知らせいただいた.
アップル (本ページでは「アップル」を日本法人,「Apple」を米国法人あるいは世界的な対応として区別して表記している) からの回答として,3 年間の保証期間終了後の無償修理を行なうかどうかについて,基本的には有償という前置きの上で,スピーカーノイズについては 20 周年記念モデルサービスセンターとも相談した結果,ユーザーのマシンの状態によっては無償修理を行うということであった.
Apple で同マシンを Power Mac G4 に交換するというプログラムに関してはアップル日本法人ではそれについて全く予定していないということであったそうだ.
参考:
98/4/20 記事 Twentieth Anniversary Macintosh :スピーカの雑音 98/4/20 項目 " Mac OS 8.1 : Twentieth Anniversary Macintosh : スピーカの雑音" ほか多数の項目
● iMac (Summer 2000):モニタの波形のゆれ (継続)
iMac (Summer 2000) のモニタで起きることのある波形のゆれについて, Apple が問題を認め,改善方法を調べているという確証を得た.
● iBook 各モデルの見分け方
TIL: 88039 : iBook: How to Identify iBook Models
見分けるポイントは主に二点.
「色」
「 FireWire ポートの有無」
- Blueberry, Tangerine,Graphite:オリジナル iBook
Indigo, Key Lime, Graphite:iBook (FireWire)
このほか,クロックスピード,初期搭載 RAM 容量,ハードディスク容量, CD/DVD ドライブの別等による識別用一覧がある.おもしろいと思ったのはハードディスク容量に関し 1024 と1000 の単位に関連した FAQ の類についての注意書きがされている点.以前はこのようなことが書かれることはあまりなかったと思うが,最近のユーザから頻繁に質問されるのだろうか.
- 「 Ethernet ポートの次にある」と書かれていて,写真が入っているのだが,写真を見る限り,「 USB ポートの隣」の間違いと思われる.
追記:
19日付けとして TIL が訂正され, FireWire ポートの位置について私の書いている通りの内容となった.
● iBook (FireWire):技術仕様
TIL: 88038 : iBook (FireWire): Technical Specifications
iBook (FireWire) の技術仕様.ハードディスク容量についてとモデムの接続スピードが環境に依存するなどの注意書きが添えられている.
● iBook (FireWire):製品添付のビデオケーブル
TIL: 88040 : iBook (FireWire): Composite Video Cable Not Interchangeable
iBook (FireWire) の製品に添付されたコンポジットビデオケーブル (写真のキャプションや TIL 本文後半では "Apple A/V cable" という名称になっている) はビデオカメラや電気メーカーから類似のケーブルが出ているが,これらに互換性はない.社外品のケーブルを使用した場合,音声がゆがんだり映像が出なかったりする.
● iBook (FireWire):映像解像度の設定法
TIL: 88041 : iBook (FireWire): How to Select a Compatible Composite Video Resolution
iBook (FireWire) の映像出力ポートからテレビまたはモニタに出力可能な映像解像度の選択法とされている.従来からこのようなケースでは接続手順が重要な場合があり,それによって映ったり映らなかったりする場合があるが,ここではその手順も書かれているので場合によっては参考にすべきだろう.
手順は以下のように書かれている.コンピュータ起動のタイミングが書かれていないが,印象としては起動したまま以下の手順であるかのように思える.
● Mac OS X Public Beta:スレーブ ATA ハードディスクにインストールできない
- 1.ビデオ出力ポートにコンポジットビデオケーブル (TIL 88040 も参照) を接続する.
2.ケーブルをテレビジョンまたはモニタに接続する.
3.モニタコントロールパネルを開く.
(ただし,本 TIL の画像のタイトルバーは「Television」となっている.また,そのキャプションは「TV Montor Control Panel」となっている)
4.「モニタ」をクリックすると以下の解像度が選択可能になる.(英語版での表示であるので日本語版では表現が異なるかも知れない)
以下省略.ミラーリングとなる.
- 640 x 480, 60 Hz (simulscan NTSC)
800 x 600, 60 Hz (simulscan, NTSC)
640 x 480, 50 Hz (simulscan PAL)
800 x 600, 50 Hz (simulscan, PAL)
640 x 480
800 x 600
TIL: 58714 : Mac OS X Public Beta: Will Not Install On ATA Hard Drive Configured as Slave
Mac OS X Public Beta はスレーブ接続されたハードディスクにインストールすることはでき「ない」.インストール終了時にコンピュータはフリーズする.
Power Macintosh G3 と Power Mac G4 で,二台の ATA ドライブを接続し,一方をマスター,他方をスレーブとしているか,一台の ATA ドライブをスレーブとしている場合に起きる. Mac OS X Public Beta は常にマスター ATA ドライブにインストールすること.
追記:
Power Mac G4 にはインストールできないと訂正されている. G3 については記載がなくなっている.( Blue & White G3 では実際には可能だそうだ)
● Mac OS X Public Beta: ATA ハードディスクをインストーラが認識しない場合
TIL: 58713 : Mac OS X Public Beta: Installer Unable to Locate ATA Hard Drive
Mac OS X Public Beta のインストーラは第 1 コントローラの DVD-RAM ドライブがスレーブになっている場合,第 2 ATA コントローラ上の ATA ドライブを認識できない.
これは ATA コントローラが 2 基ある Power Macintosh G3 と Power Mac G4 で起きる. DVD-RAM ドライブが第 1 コントローラ上で単独でスレーブとなっていて,そのハードディスクは第 2 コントローラ上でマスターとなっている.
DVD-RAM ドライブをマスター接続することで改善できる.
● Mac OS X Public Beta:US キーボード以外ではインストール後最初のパスワード認識ほかができない
TIL: 31252 : Mac OS X Public Beta: International Keyboards and Login
Mac OS X Public Beta ではインターナショナルキーボード (US キーボード以外の仕様キーボードのことと思われる) について,インストール後の最初のログイン時にユーザ名とパスワード認識ができない.
次のようにして回避する.
これらは Mac OS X Public Beta を再インストールするたびに必要となる.
- 1.ルートとしてログインし, US キーボード配列にしてパスワード入力する.
2. System Preferences アプリケーションを開く.
3. International をクリックする.
4.キーボードメニュータブをクリックする.
5.キーボード配列を選択してチェックボックスをクリックする.
6. System Preferences アプリケーションを閉じる.
7.メニューバーからキーボード配列を選択する.(キーボード配列は旗のように見える)
8.ログアウトする.
● Mac OS X Public Beta:Mac OS 8.x は Classic 環境非互換
TIL: 60738 : Mac OS X Public Beta: Mac OS 8.x Not Compatible With Classic Environment
Mac OS X Public Beta の Classic 環境では Mac OS 9 が同じか分割されたディスクにインストールされていなければならず, Mac OS 8.x は使えない.
● Mac OS X Public Beta:動作中の PowerBook でのメディアベイ交換不可
TIL: 58715 : Mac OS X Public Beta: Swapping PowerBook Media Bay Devices Does Not Work
以下の PowerBook では Mac OS X Public Beta 動作中のメディアベイの交換はできない.
システム終了してから機器を装着して起動する.
- ・ PowerBook G3 Series
・ PowerBook G3 Series (Bronze keyboard)
・ PowerBook (FireWire)
● Mac OS X Public Beta: PowerBook G3 Series (Bronze keyboard) の外部 SCSI 未サポート
TIL: 58711 : Mac OS X Public Beta: No External SCSI Support on PowerBook G3 (Bronze keyboard)
PowerBook G3 Series (Bronze keyboard) で Mac OS X Public Beta を使用している場合,外部 SCSI 機器が機能しないかも知れない.将来リリースで機能するようになる.
● Mac OS X Public Beta: PowerBook G3 Series では外部モニタ接続時の起動に注意
TIL: 60743 : Mac OS X Public Beta: PowerBook G3 Series Must be Opened to Use External Monitor
PowerBook G3 Series で Mac OS X Public Beta を使用する場合で,外部モニタを接続している場合には液晶パネルを開いておかないといけない.とじられている場合 PowerBook G3 Series は起動しない.
● Mac OS X Public Beta:ミラーリング機能はない
TIL: 60743 : Mac OS X Public Beta: PowerBook G3 Series Must be Opened to Use External Monitor
本 TIL の注意事項に Mac OS X Public Beta はミラーリング機能はないと書かれている.
● Mac OS X Public Beta: Power Mac G4 Cube で Classic アプリケーションから音が出ない
TIL: 106002 : Mac OS X Public Beta: No Sound in Classic Applications on Power Mac G4 Cube
Power Mac G4 Cube での Classic アプリケーションでは音は出ない. Mac OS X ネイティブに作成されたアプリケーションでは問題ない.
Mac OS X の将来バージョンで修正が期待される.
● Mac OS X Public Beta:ごく少数のインクジェットプリンタしか使えない
TIL: 60747 : Mac OS X Public Beta: Works With Very Few Raster and Ink Jet Printers
Mac OS X Public Beta はごく少数のラスター/インクジェットプリンタでしかプリントできない.プリンタはプリンティングモデュールが必要だが,各メーカーが作成する必要がある.
(つまり,各メーカーからのプリンティングモデュールが出ている場合のみ使用できるということになる.ラスター/インクジェットプリンタというのはこれまで QuickDraw プリンタと行っていたモデルのことだろう.これから読みとるに PostScript プリンタは出力可能のように思える)
● Mac OS X Public Beta:WYSIWYG でプリントできないアプリケーションがある
TIL: 60740 : Mac OS X Public Beta: Documents Do Not Always Print WYSIWYG
Mac OS X Public Beta から印刷するとき,全てのアプリケーションが WYSWYG 出力できるわけではない.若干のアプリケーションは,文字が部分的に印刷できなかったり,または正しく画像をプリントできない.
(後半部分に書かれていることは,タイトルのように WYSIWYG できないというような生やさしいものではないのではないだろうか)
● Mac OS X Public Beta: SCSI ターミネーションに敏感である
TIL: 31244 : Mac OS X Public Beta: Computer Does Not Start Up or Stops Responding
Mac OS X Public Beta は Mac OS 9 に比較して SCSI ターミネーションに敏感である.不適切なターミネーションでは起動しなかったり,ハングする. Mac OS 9 では比較的このような場合でも寛容であった.
● Mac OS X Public Beta:内蔵モデムから音がしない機種がある
TIL: 31246 : Mac OS X Public Beta: Internal Modem Makes no Sound When Connecting
Mac OS X Public Beta では以下のモデルで内蔵モデムの接続時の音がしない. Apple は解決に向けて作業中である.
● Mac OS X Public Beta:ネットワーク関連設定変更には再起動が必要
- ・ Power Macintosh G3
・ Blue & White G3
・ Power Mac G4 (PCI Graphics)
・ Power Mac G4 (AGP Graphics)
・ Power Mac G4 (Gigabit Ethernet)
TIL: 31245 : Mac OS X Public Beta: Restart the Computer After Changing the Network Configuration
TCP/IP あるいは AppleTalk でネットワーク設定を変更しただけでは効果はない.コンピュータを再起動しなければならない.
● Mac OS X Public Beta:DHCP クライアント ID は使えない
TIL: 58725 : Mac OS X Public Beta: DHCP Client ID Not Available
Mac OS 9 の TCP/IP コントロールパネルの機能だった DHCP クライアント ID は Mac OS X Public Beta では使用できない.
(DHCP 自体の機能はあるようなので,これがどういう意味なのかよく判らない, "not available" という表現なのだが,単に表示されないという意味なのだろうか)
● Mac OS X Public Beta: Classic 環境では USB 機器が機能しないだろう
TIL: 25172 : Mac OS X Public Beta: USB Peripherals May Not Work in Classic Environmen
Mac OS 9 環境で動作する USB 機器は Mac OS X Public Beta の Classic 環境では動作しないかもしれない.
これは次項のドライバ関連についての記述と併せて読めば,USB 接続 MO などは暫くは使用できないということになると思われる.
● Mac OS X Public Beta:Zip 等の社外製マスストレージドライバは必要
TIL: 58721 : Mac OS X Public Beta: Third-Party Mass Storage Drivers May Be Required
Mac OS 9 でも必要であった Zip, SuperDisk, MO などの社外製マスストレージドライバは Mac OS X Public Beta でも必要である.これらの製品の Mac OS X Public Beta 用ドライバが利用できるようになるまでそうした製品は適切に動作しないだろう.
● Mac OS X Public Beta: USB 機器からの起動はできない
TIL: 106007 : Mac OS X Public Beta: USB Devices Cannot Be Startup Disks
Mac OS X Public Beta では USB 機器を起動ディスクとして使用できない.将来バージョンではこの機能は含まれるだろう.
● Mac OS X Public Beta:ハードディスク名称の変更法
TIL: 60733 : Mac OS X Public Beta: How to Change the Name of a Hard Disk"
コンピュータ作動中にハードディスク名称を変更することはできない. Mac OS 9 で起動して変更してから Mac OS X Public Beta に戻して起動することになる。
● Mac OS X Public Beta:UFSボリュームでの起動ディスク名称
TIL: 106005 : Mac OS X Public Beta: Startup Volume Is Named "/" instead of "Mac OS X"
Mac OS X Public Beta を UNIX File System (UFS) ボリュームにインストールすると起動ボリューム名は "/" となる.ファイルをパスによって参照する際, "/Mac OS X/" の代わりに "/" で置き換える.
● Mac OS X Public Beta: AirPort (AirMac) 未対応
TIL: 58722 : Mac OS X Public Beta: AirPort Networking Not Available
Mac OS X Public Beta では設定アシスタントまたはネットワーク設定パネルに AirPort (AirMac) を使用するオプションがない..将来リリースで計画されている.
● Mac OS X Public Beta: PostScript エラー処理ができない
TIL: 60742 : Mac OS X Public Beta: PostScript Error Handling Not Available
Mac OS X Public Beta では PostScript エラー処理機能がない.そのため, PostScript エラーが発生しても「電源が入っていない」「紙詰まり」「用紙切れ」といったアラートは表示されない.将来リリースで修正される.
● Mac OS X Public Beta:書類をダブルクリックしても適切なアプリケーションが起動しない場合がある
TIL: 58712 : Mac OS X Public Beta: Double-Clicking Documents Does Not Always Open the Correct Application
拡張子つきのファイル (file extensions) であってもタイプとクリエータデータのない書類をダブルクリックした場合,間違ったアプリケーションが開くことがある.次のようにして回避する.
(C) Akiyama Satoru
- 1.書類のアイコンをクリックして選択する.
2.ファイルメニューから Inspector を選択する.
3.ポップアップメニューからアプリケーションを選択する.
4.特定のアプリケーションオプションのラジオボタンをクリックする.
5.ポップアップメニューから適切なアプリケーションアイコンを選択する