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MacsBug と使用法
MacsBug は Apple が提供している低レベル(アセンブラレベル)で動作するデバッガである.これを使用することでシステムエラー等で Finder に復帰できることがあるので使用されていない方は試用されたい.
通常, Macintosh でのシステムエラー時には次のような方法が知られている.
・インタラプトスイッチまたはキーボードショートカット( command +パワーオンキー)でプログラマーズモードに入って「g」を入力して return キー
・command + option + esc キーでアプリケーションの強制終了
インタラプトスイッチは ROM にあるモニタプログラム( MicroBug )を利用するものである.これらの方法ではプログラマーズモードに必ずしも入れるとは限らないし,プログラマーズモードで文字入力ができないことも多いなど MacsBugで救える確率の方が高い. MacsBug が入っている場合はインタラプトスイッチによって MacsBug に制御が移行する.
MacsBug の使用法 1 :緊急回避コマンド
Apple などから MacsBug を入手し,システムフォルダ第一階層に入れる.次の起動時から読み込まれる.
システムエラー時に MacsBug に自動的に入る.(最初はびっくりするような画面だが)
文字を入力する領域があるのでそこに次のような順序で試してみる.もし, MacsBug で Finder に復帰できたとしても再起動した方がよい.その際,救えた他アプリケーションのデータ等で save が必要なものを save しておく.
- (1)「g」を入力して return キー( Finder に戻れることがあるが,そんなことはめったにない. g は go to finder のこと)
(2)「ea」を入力して return キー( アプリケーションで処理中のプロセスを終了させる ).
(3)「es」を入力して return キー( アプリケーションの強制終了.ほとんどこれで Finder に戻れるが,エラーの起きたアプリケーションは救えない. es は exit to shell )
(4)「rs」を入力して return キー( リセットと同じ. rs は restart )
(「rb」でもよい.rbは reboot )
(5)ここまででダメなら MacsBug にできることはもうない.通常のリセットボタンかキーボードリセットをする.
( MacsBug の画面ではエラーの原因も表示される.ただし,それが解りにくいことは爆弾の場合と同じ)
MacsBug
MacsBug の使用法 2 :他の使い方
MacsBug はクラッシュ時の緊急回避コマンド以外にいくつかの機能がある.2 番目の項目以降は MacsBug 6.5.4a4 の MacsBugApp でも使用できるようになった. MacsBug はシステムクラッシュの際にセーブできなかったデータをメモリを読み込んで回復させることも可能のようだ.( G3 マシンではできない) MacsBug については How to Use MacsBug: A Tutorial by Stefan Anthony というページがある.
- 1. "how" (「 " 」の記号は入力しない.確定はリターンキーまたはエンターキーを押す).なぜ MacsBug に落ちたか理由を表示.
2.システムエラーの意味の表示."error#" に続けてエラー番号を入力.例えば "error#-39" など.
3. "stdlog" .システムのさまざまな状態を表示.
4.計算機として使用できる.テンキーまたは数字キーから入力する.数字の前には "#" を置く.単に数字入力で 16 進数対照もできる.例えば "#6*#5" や "#256" など)
MacsBug の注意
MacsBug がインストールされている場合,それに起因する独特のエラーが発生する場合がある.例えば MacsBug が損傷していたり,何らかの操作ミスで MacsBug が圧縮されたりなど MacsBug が正常に読み込めない場合, Macintosh は起動シーケンスの最初につまづいてしまい,キーコマンドなど何も受け付けなくなる状態になることがある.
MacsBug がコンフリクトの要因となることもある. Mac OS 7.6 以降では MacsBug は正式バージョンとなっていないこともそれが関連しているのだろう.
MacsBug と MicroBug
MacsBug がない状態でキーボードショートカットやプログラマーズスイッチで出てくるウインドウは ROM 内の MicroBug という ROMデバッガの画面であり, Plus以降の全ての Macintosh に装備されている. MacsBug が入っているときは上記操作で MacsBug が呼び出される.
ROM 内デバッガ MicroBug と MacsBug の違いであるが,ひとつには MicroBug がウインドウ描画文字入力には ROM 内の QuickDraw やイベントマネージャというプログラムを利用するのに対して, MacsBug は独自のルーチンを持っている.そのため,冒頭に書いたように MacsBug を使用する方がトラブル発生時に回避できる確率がかなり高くなるのである.(システムエラー時に QuickDraw やイベントマネージャに異常が発生することもあるので)
(C) Akiyama Satoru
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