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書類からアプリケーションが開く仕組み
Macintosh では書類をダブルクリックするとその書類を作成したアプリケーションが自動的に起動する.すでにアプリケーションが起動しているとそのアプリケーションに切り替わる. Macintosh はどのようにして書類を作成したアプリケーションを知るのだろうか.
アプリケーションを開くとき,アプリケーション本体をダブルクリックしたり,書類をアプリケーションにドラッグ&ドロップしたりして直接開くと当然希望のアプリケーションを開くことができる.しかし,書類をダブルクリックして開く場合,希望のアプリケーションが自動的に開いてくれないことがある.
例えば,同じアプリケーションで古いバージョンとアップグレードした新しいバージョンの 2 種類が入っている場合,書類をダブルクリックして新しいバージョンに起動して欲しいのに古いバージョンが起動してしまうことがある.どうすれば希望のバージョンのアプリケーションが開いてくれるのだろう.
希望のアプリケーションから開く方法はいくつかあるが,その前に Macintosh がどのような仕組みで書類をダブルクリックするとそれを作成したアプリケーションが自動的に起動させるのかを理解しなければならない.
Tips & FAQs「タイプとクリエータ」から抜粋
Macintosh がファイルを区別する方法
Macintosh ではファイルを認識するのにいくつかの方法を使っている.ユーザが普段ファイルを区別できるのはファイルにつけられた名称であり,ユーザがつけたり変更したりできる.ユーザはまたファイルのアイコンでもファイルの種類を区別できる.アプリケーションには独自のアイコンがつけられているし,各アプリケーションで作成された書類は同じアイコンをしている.これらはMacintosh の Finder がファイルを認識する方法と関係がある.
Macintosh は各ファイルを名称によって区別する.また同時にタイプとクリエータという情報で区別する.ファイルの名称はユーザにも識別できる形で明示されているが,タイプとクリエータは表面には表れない(アイコンで分かる).タイプとクリエータは各ファイルにユーザが目にしない形で記録されていて Finder がそれを読みとって適切なアイコンを表示する.適切なアイコンは各ボリュームの Desktop database ( Desktop DB, Desktop DF) という Finder がファイルを管理する目に見えないファイルに登録されたタイプとクリエータおよびアイコンのデータベースから適切な関係付けを見つけて表示する.正しいアイコンが表示されない場合はこれらプロセスのいずれかの段階で異状が生じていると考えられる.
さて,書類をダブルクリックした場合はどうであろう. Finder はダブルクリックされた書類のクリエータ情報を参照し, desktop database に登録された同じクリエータのアプリケーションを起動するのである.したがって,希望のアプリケーションが開いてくれない場合,これら書類のクリエータ情報が異なっている場合や desktop database に希望のアプリケーションが正しく登録されていないということが考えられる.
アプリケーションがないと言われる.異なったアプリケーションが開いてしまう
書類のクリエータ情報は ResEdit や各種ユーティリティで変更できる.またアプリケーションが開かない場合はそのアプリケーションがマウントされたヴォリューム上に実際にはないということが多い.そのような場合,書類を作成したアプリケーションがありませんというダイアログが表示される.アプリケーションが複数あって希望のアプリケーションが開かない
- 書類をリムーバブルメディアやネットワークボリューム,外付け機器などにあったアプリケーションで作成し,それらがマウントされていない状態で書類を開こうとした.
誤ってアプリケーションを削除した.
アプリケーションを持っていない書類を入手して開こうとした.
Macintosh は書類のクリエータと同じクリエータのアプリケーションが複数インストールされている場合次のような順序で同じクリエータのアプリケーションを探すように優先付けしていると TIL に記載されている.したがって,希望のアプリケーションから開けない場合は次のようなことが原因である.
- 1.起動されているアプリケーション
▼
2.開こうとしている書類があるボリューム
▼
3.起動ボリューム
▼
4.他のボリューム
同じクリエータのアプリケーションが複数見つかった場合,より後に desktop database に記録されているものを起動する.通常はより最近インストールされたものとなる.上記以外の原因としては次のような例外が考えられる.
- 1.その書類のあるボリュームに希望しないアプリケーションが入っていて,希望するアプリケーションは別ボリュームにある.回避するためには書類と同じボリュームに希望のアプリケーションを移動するか,希望しないアプリケーションを削除する.
2.起動ボリュームに希望しないアプリケーションがある.回避法は書類と同じボリュームに希望のアプリケーションを移動するか,起動ボリュームのアプリケーションを削除する.
3.同一ボリュームに新旧バージョンの同一アプリケーションが存在する場合,旧バージョンを削除するか,新バージョンをインストールし直す.もしも,新旧のバージョンのアプリケーションを使い分けたい場合は,書類のアプリケーションアイコンへのドラッグ&ドロップか Finder Pop などで書類から指定するような方法やそのような機能をもったユーティリティを使用することが考えられる.
- ・インターネット関連ソフトウェア(wwwブラウザ,メールなど)について「インターネット設定」によって起動するアプリケーションが指定されている. Mac OS 8 以降ではシステムフォルダのある起動ボリューム内の「インターネット」フォルダ/「インターネットユーティリティ」フォルダ内に「 InternetConfig xxxx 」というフォルダがありその中に「インターネット設定」というアプリケーションが収められている.このアプリケーションを起動し,「ヘルパー」の項目で正しく設定するか,システムフォルダ内機能拡張フォルダにある「インターネット設定機能拡張」を外すことによって改善する方法がある.
・ファイルのタイプ,クリエータとアプリケーションとの関連づけを変更するユーティリティを使用している.
ファイルを開くときに -39エラーが出る
-39 エラーは開こうとしたファイル(書類,アプリケーション)が壊れているか,それらが存在するディスクのディレクトリ異常である.
このエラーが出る場合,壊れたものは直すことはできないのでバックアップしてあるファイル(書類,アプリケーション)を再インストールする.また,ディレクトリ異常,不良ブロックの発生も考えられるので Disk First Aid などのディスク診断修復ユーティリティを使用する.
68k Macintosh でファイルを開くと -192 エラーが出る
-192 エラーが 68k Macintosh でファイルをアプリケーションを起動しながら開くときやアプリケーション起動時に出るのは 68k マシン上でファイルを PowerPC 専用のアプリケーションで開こうとしたことが原因として考えられる. PPC ネイティブアプリケーションを開く際にこのエラーが表示されアプリケーションを起動することはできない.回避法は FAT または 68k 用のアプリケーションをインストールするか, PowerMacintosh 上で開く.
Power Macintosh でなんらかのファイルを開こうとして -192 エラーが発生するのはそのファイルの損傷,アプリケーションの損傷,初期設定の損傷あるいはディレクトリ異常である.
( PowerMacintosh ではデスクトッププリンタに関連して Macintosh 起動時にこのエラーが発生することがある.本サイト内, Macintosh トラブルニュース過去記事から検索いただきたい)
98/9/2
(C) Akiyama Satoru
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