Macintosh トラブルデータベース Archives |
Photoshop 5.5 アップデート:インストール後の PageMaker でのエラー PowerBook: Speech Recognition 使用時にサウンド入力装置の設定が保存されない Power Mac G4 (AGP Graphics) : シングルチャネル PCI SCSI カード使用時にスリープから復帰しない場合 PowerBook G3 Series (Bronze keyboard) :バッテリ過放電時のバッテリ認識障害 JKL Micro-Lume Fluorescent Lamps メモリ上のファイルチェックユーティリティ:FCBCounter |
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[ 99/9/22]
● Photoshop 5.5 アップデート:インストール後の PageMaker でのエラー
畠山氏よりお知らせいただいた. Adobe Photoshop 5.5 日本語版アップデート後, PageMaker 6.5.3 において,ポインタでオブジェクトを移動しようとすると,その書類ウインドウの左端まで移動してしまい,そこから移動できなくなるトラブルが発生するそうである.
畠山氏が調べたところ, Microsoft OLE Library が Photoshop インストール時に上書きされていた. Microsoft OLE Library を外したところ障害は出なくなった.ただ,インストールした 5 台中 4 台にこの問題が発生したが, 1 台では障害が出なかったそうである.( Blue & White G3, Mac OS 8.6 + Font Mnager Update)
Photoshop インストール時に Microsoft OLE Library がインストールまたは上書きされ,場合によってはバージョンダウンされるために障害が発生することは英語版 Photoshop で起きる例があり,様々な問題を起こすようだ.日本語版でも起きるようだ.
私の場合は, Microsoft OLE Library を機能拡張フォルダには入れずに Microsoft 各アプリケーションフォルダルートまたは適当なフォルダ( Office 98 の場合は Office フォルダ)に移動している.また,機能拡張などシステムリソースをインストールするのではないかと思われるアプリケーションをインストールする場合は,最小限の別システムから起動してインストールすることにしている.今回も,別の最小限のシステムに簡易インストールしたが,その場合は Microsoft OLE Library はインストールされなかった.既存起動システムフォルダ内に Microsoft OLE Library が存在する場合だけインストールされるのかも知れない.
参照:
ソフトウェアのインストール
● PowerBook: Speech Recognition 使用時にサウンド入力装置の設定が保存されない
PowerBook で Speech Recognition を使用している場合に,サウンド入力装置を設定しても,再起動すると設定が元に戻って保存されないことが起きるそうだ. Apple ではこの障害を確認しており,次期 OS バージョンで修正する予定.
● Power Mac G4 (AGP Graphics) : シングルチャネル PCI SCSI カード使用時にスリープから復帰しない場合
TIL: 58451 : Power Mac G4 (AGP Graphics): Single Channel SCSI Cards May Interfere with Wake From Sleep
以下のような内容である.
● PowerBook G3 Series (Bronze keyboard) :バッテリ過放電時のバッテリ認識障害
- Power Mac G4 (AGP Graphics) の Power Manager 2.0 での PCI バス電源供給について,スリープ時には非対応の PCI カードがあるとスリープ中も電源が供給される. Power Manager 2.0 非対応のシングルチャネル SCSI カードの場合 PCI 電力供給をカットする機能によりスリープから復帰できない.
回避法は省エネルギー設定コントロールパネルでスリープしないようにすること.将来の Mac OS で改善する予定.なお, Power Mac G4 (AGP Graphics) とシングルチャネル SCSI カードの組み合わせだけで起きる.
TIL: 58449 : PowerBook G3 Series (Bronze keyboard): Restoring Battery Functionality After Deep Discharge
以下のような内容である.
●JKL Micro-Lume Fluorescent Lamps
- PowerBook G3 Series (Bronze keyboard) で実際にはメインバッテリが挿入されているのにメニューバーのバッテリアイコンに×印がついたりコントロールバーでもバッテリが表示されないことがある.認識されない状態のために充電することができない状態となる.長期間 AC 電源なしにバッテリを挿入したまま放置すると起きる場合がある.
予防のためには,バッテリの LED がひとつだけ点灯するか点滅する状態になったら充電する.また,長期間使用しない場合は事前にバッテリを十分充電してから取り外しておくこと.
このようになった場合は次のようにする.
1.バッテリをおよそ 30 秒程度挿入する.
2.バッテリを拡張ベイから 1 インチ(2.54cm )ほどだけ引き出す.(完全に取り外してはいけない)
3.数秒放置してからまた 30 秒程度挿入する.
これを 10 回から 12 回程度繰り返す必要があるかも知れない.メニューバーやコントロールバーで認識されたら充電を始めることができる.サードバーティ製充電器を使用する方法もある.
液晶モニタ用のバックライト蛍光灯のページ. MacInTouch 99/9/21 が紹介した.これによると,寿命は 20000 時間程度である.MacInTouch は同時に, Apple から Cinema display のバックライトは 4 本で,寿命は 15000 時間であると伝えられたという投稿情報を伝えている.
一般に液晶モニタは液晶の寿命よりもバックライトの寿命の方が短く,バックライトが寿命を迎えるとバックライトだけの交換が難しい場合,事実上,バックライトの寿命がモニタの寿命となる.
● メモリ上のファイルチェックユーティリティ: FCBCounter
本ページではこれまでメモリに同時に読み込まれる数制限(FCB: file control blocks. 348)に関して,最近の OS とアプリケーションでいくつか障害が発生することがあることと,それが Mac OS 9 で 8169 に大幅に緩和される見通しであることを何度か書いてきた.
98/6/16 項目 "開くことのできるファイルの数"99/1/28 項目 " Tech Info Library :フォント数の上限"
- FCB 制限について触れ,障害原因となることを初めて書いたもの
99/6/22 項目 "同時に開けるファイル数制限"
- TIL の記述や一般の理解であるフォント数 128 の制限ではなく,実際の障害は FCB 制限であることを指摘したもの
私がこのようなことを書いて以降,この制限により Illustrator などのアプリケーション起動などで障害が発生することが他でも認識されるようになってきた. Alsoft は List Open Files という現在開かれているファイル数を報告するフリーウェアを提供するようになり,状態を把握し易くなった.
- ファイル数制限について Apple が改善予定であることを最初に公開したもの
しかし, List Open Files にはいくつか改善してもらいたい点があった. List Open Files は開いた時点でのメモリの状況しかわからず,継時的に検査したい場合はそのつど起動,保存する必要があった. 特に,問題が起きたときにはもうすでに List Open Files は開くことができないのでその場合は無意味なのだ.また,ひとつは日本語対応ではないためにレポートを読むには工夫がいった点である. FontPatchin' などのシステムフォントとアプリケーションフォントの関係を変更するユーティリティを使用している場合は問題ないが,私自身はこうしたユーティリティはシステムに負担があったり,他に問題を起こすこともあるので全く使っていない.
D-FORCE 氏の FCBCounter は特に継時的な検査に有効なユーティリティである.検査したい場合デスクトップの片隅に常時ユーティリティを表示させておけばよい.危険がある場合に事前に知ることも可能である.起動した時点でのファイルについてはレポートを保存しなければならないが, List Open Files も日本語については読めないのでセーブすることは同じである.
Mac OS 8.6 でも試したが良好であった.また,大変詳しい内容が報告される.添付されている PDF ファイルは一読の価値がある.その中に将来 Mac OS がこの問題に対処した場合には本ユーティリティを使用しないようにという注意が記されているので使用前にはよくお読みいただきたい.
(C) Akiyama Satoru