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Power Mac G4:機種の区別 Power Mac G4 (AGP Graphics):起動時の ROM による自己テスト Power Mac G4: USB バス (USB 装置からの起動ほか) Power Mac G4:ビデオカードのメモリと表示可能解像度 Power Mac G4 (AGP Graphics) :内蔵モデム Power Mac G4:起動時間が長くかかる Power Mac G4 (AGP Graphics) : Power Manager 2.0 の PCI パワーダウンモード Power Mac G4 (PCI Graphics) :使用可能な SDRAM Power Mac G4 (AGP Graphics) :使用可能な SDRAM : 1.5GB の上限 Power Mac G4:他の Apple Tech Info Library |
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[ 99/9/11]
8 月 31 日に発表された Power Mac G4 に関する技術文書が Apple Tech Info Library で公開されている.目についた項目等を以下に要約する. USB 機器からの起動ができるようになると書かれていたりしている.
● Power Mac G4:機種の区別
TIL: 58418 : Power Mac G4: How to Differentiate Between Models
Apple は Power Mac G4 の母板の区別による機種の違いを示す呼称としては次のようにするつもりのようだ.
外見上の違いは以下.
- Power Mac G4 (PCI Graphics)
Power Mac G4 (AGP Graphics)
AGP 以外の相違点
- Power Mac G4 (PCI Graphics):サウンドポートが水平の位置関係
Power Mac G4 (AGP Graphics):サウンドポートが垂直の位置関係
● Power Mac G4 (AGP Graphics):起動時の ROM による自己テスト
- DVD デコード:
内蔵モデム:
- Power Mac G4 (PCI Graphics) :ハードウェア
Power Mac G4 (AGP Graphics) :ソフトウェア
ほか:
- Power Mac G4 (PCI Graphics) : Blue & White G3 と同じ
Power Mac G4 (AGP Graphics) :新しい装置を採用
- Power Mac G4 (AGP Graphics) は無線ネットワーク内蔵.また,デジタルビデオが可能
TIL: 58442 : Power Mac G4 (AGP Graphics): Power On Self Test Beep Definition
Power Mac G4 (AGP Graphics) の起動時の ROM による自己テストはコールドブートのみ有効で,問題があれば起動音でなくビープ音が発生する.ビープ音は回数で報告される内容を判断する.99/1/7 項目 " Apple 新製品に関する Tech Info Library" において紹介した Blue & White G3 での自己テストのビープ音の内容とは異なっているので注意する必要がある.ビープ音 1-4 回は類似しているが,ビープ音 5 回の示す内容が異なっている.
- ビープ音 1 回: RAM がインストールされていない
ビープ音 2 回:非互換の RAM タイプ
ビープ音 3 回:バンク不良
ビープ音 4 回: ブート ROM に正しいブートイメージがない(もしくは sys config block 異常)
ビープ音 5 回: プロセッサが使えない
これらは Power Mac G4 (AGP Graphics) についてであり, Power Mac G4 (PCI Graphics) ではないことにも注意しなければならない. Power Mac G4 (PCI Graphics) については TIL: 58183 が同時に改訂されていて,そこに記されている.つまり, Blue & White G3 と変わらないということである.
参照:
TIL: 58183 : Power Macintosh G3 (Blue and White): Power On Self Test Beep Definition の内容は以下● Power Mac G4: USB バス (USB 装置からの起動ほか)
- ビープ音 1 回: RAM が見つからない
ビープ音 2 回: EDO や SDRAM など非互換の RAM
ビープ音 3 回: RAM バンクがテストをパスしなかった
ビープ音 4 回: ブート ROM の残りの領域のチェックサム異常
ビープ音 5 回: ブート ROM のチェックサム異常
TIL: 58430 : Power Mac G4 (AGP Graphics): USB Info and Benefits of Two Separate USB Busses
Power Mac G4 (AGP Graphics) は 12 Mb USB コントローラをそれぞれの USB ポートに(独立して)持っているため,それぞれに 127 の USB 装置を接続できる(都合 254 台ということ.これまでは USB ポートはふたつあったが,コントローラは一つであり,合計で 127 台接続であったということ)
また,各バスが独立したことにより,それぞれに別機器を接続するようにすればより安定した複数装置の使用が期待できるとしている.
Power Mac G4 (AGP Graphics) と Power Mac G4 (PCI Graphics) では起動可能な USB 装置から起動することができ, USB オーディオ装置を使用可能である.起動可能な USB 装置は superdisk やサードパーティ製 USB ハードディスクである.オーディオ USB 装置云々はアイソクラナス転送対応ということのようで, USB スピーカ,マイク,録音/再生装置が使えるようになる.
接続例
ポート A:スピーカ,キーボード,マウス
ポート B:ハードディスク,デジタルカメラ,電話
秋山注:
Power Mac G4 (PCI Graphics) でオーディオ USB 装置の機能を利用するためには Mac OS 9 が必要であり, Power Mac G4 初期出荷分に添付されている Mac OS 8.6 では利用できない.
● Power Mac G4:ビデオカードのメモリと表示可能解像度
TIL: 58428 : Power Mac G4: Video Card Memory and Resolutions Supported
Power Mac G4 (PCI Graphics) と Power Mac G4 (AGP Graphics) の ATI Rage 128 カードは 16 MB のビデオメモリを搭載していて,それ以上の増設はできない.また,表示可能な解像度の一覧が掲載されている.
● Power Mac G4 (AGP Graphics) :内蔵モデム
TIL: 58432 : Power Mac G4 (AGP Graphics): Internal Modem Specifications
Power Mac G4 (AGP Graphics) は v.90/K56-Flex 対応の新しいモデムをオプションで追加できる.新しい内蔵モデムは母板に取り付けられるデジタルプロセッサ (DSP) ボード部分とケース背部に取り付けられている D/A コンバータ (DAC) の二つの部分に分かれている.非内蔵モデルでも DAC 部分は取り付けられている.
● Power Mac G4:起動時間が長くかかる
TIL: 58421 : Power Mac G4: Select a Startup Disk to Reduce Boot Time
NewWorld ROM アーキテクチャ採用の Power Mac G4 などの Macintosh では起動時に全ての SCSI, IDE, 全てのネットワークポート, USB の各ポートについて起動可能ボリュームがないか走査するために大変時間がかかる.この時間を短くするためには起動ディスクコントロールパネルで起動ボリュームを選択する必要がある.
● Power Mac G4 (AGP Graphics) : Power Manager 2.0 の PCI パワーダウンモード
TIL: 58422 : Power Mac G4 (AGP Graphics): Supports Power Manager 2.0
Power Mac G4 (AGP Graphics) では PCI カードへの電源供給をあらかじめ指定して停止することができ,システムファンも停止する.しかし,一枚でも Power Manager 2.0 未対応の PCI カードが装着されているとこの機能は働かず,省電力は最大限にならず,スリープ中でもファンは回転する.
● Power Mac G4 (PCI Graphics) :使用可能な SDRAM
TIL: 58425 : Power Mac G4 (PCI Graphics): Upgrading Memory
Power Mac G4 (PCI Graphics) の SDRAM 増設メモリ
標準的な PC-100 スロット 4 個を持ち,それぞれ 256MB まで挿せ,合計 1 GB のメモリを使用できる.スロット間でメモリ容量等を統一する必要はない
- 8ns かそれ以上の速さ
PC-100 シンクロナス DRAM (SDRAM)
3.3 ボルト
64-bit wide, 168 ピン
DIMM 上の最大メモリ数:16
バッファなし:(レジスターまたはバッファのある SDRAM は使えない)
最大 2.0 インチ高
● Power Mac G4 (AGP Graphics) :使用可能な SDRAM : 1.5GB の上限
TIL: 58425 : Power Mac G4 (PCI Graphics): Upgrading Memory
Power Mac G4 (PCI Graphics) の SDRAM 増設メモリ
PC-100 メモリスロットを 4 個持つ. 2GB インストールできるが, Finder が 1.5 GB までしか扱えないので,実質 1.5GB が上限.スロット間でメモリ容量等を統一する必要はない
- PC-100 シンクロナス DRAM (SDRAM)
3.3 ボルト
64-bit wide, 168 ピン
DIMM 上の最大メモリ数:16
バッファなし:(レジスターまたはバッファのある SDRAM は使えない)
最大 2.0 インチ高
上記項目の Power Mac G4 (PCI Graphics) との違いは 2 点.
● Power Mac G4:他の Apple Tech Info Library
- Power Mac G4 (PCI Graphics) での 8ns かそれ以上の速さという記述がない
Power Mac G4 (PCI Graphics) の最大 1GB の記述の代わりに1.5GB の Finder 制限の記述となっている.
Power Mac G4 に関してはこれまで紹介した以外に以下の Apple Tech Info Library が公表されている.
TIL: 58433 : Power Mac G4: Read Me(C) Akiyama Satoru
TIL: 58434 : Power Mac G4: Technical Specs
- 製品に添付される "お読み下さい" の内容.興味深い内容をたくさん含むので次回更新時に紹介する.
TIL: 58429 : Power Mac G4 (PCI Graphics): CD-ROM, Hard Drive, and ATA Bus Information
- 基本的仕様
TIL: 58427 : Power Mac G4: Description of Velocity Engine
- Mac G4 (PCI Graphics) の ATA バス規格等に関して, Ultra-ATA/33 バスケーブルでコンピュータとハードディスクを 33 MB までの転送速度で接続できるなど.
TIL: 58420 : Power Mac G4: Use Apple System Profiler to Identify Video Card
- これまで AltiVec として知られていた Velocity Engine について
TIL: 58441 : Power Mac G4 (PCI Graphics): USB Audio Requires Mac OS 9
- Apple システム・プロフィールでビデオカードを調べるには "システム概略" の項目を見る.
TIL: 58431 : Power Mac G4 (AGP Graphics): Ethernet and Wireless Networking Specifications
- オーディオ USB 装置の機能を利用するためには Mac OS 9 が必要であり, Power Mac G4 初期出荷分に添付されている Mac OS 8.6 では利用できない.
TIL: 58424 : Power Mac G4: Final Cut Pro Support
- Power Mac G4 (AGP Graphics) の Ethernet とワイヤレスネットワークの仕様
TIL: 59011 : Power Mac G4: AppleShare IP 6.x Support
TIL: 58423 : Power Mac G4: Mac OS X Server 1.0 Support