Macintosh トラブルデータベース Archives |
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[ 98/9/9]
PowerBook G3 Series ( WallStreet )の K56flex モデムの V.90 へのファームウェアアップグレードは今週中に発表できるだろうと関係者が言っている.
追記:
アップデータに若干の修正が必要となったため発表は延期された.関係者の見込みでは 数週間かかるだろうとのこと.
● FileSaver と Mac OS 8.1 の互換問題
8/24 項目「 FileSaver でディレクトリ情報が更新されない?」に関して, FileSaver Compatibility with MacOS 8.1 というファイルを発見した.
それによると, Norton Utilities 3.5.1 を含むそれ以前のバージョンの FileSaver について Mac OS 8.1 と非互換の部分があり,ディレクトリ情報が正常に保存されないことがあるようだ. Norton Utilities のバージョンに関しては 3.5 から 3.5.1 にアップデートする際実質的な内容のアップデートが行われたが,それ以降のアップデートは HFS + での問題に対処するための表面的パッチであると理解されていると思う.しかし, FileSaver に関してこの問題が目に付かない形で消極的ながら修正されていたことが判明した.
この文書によると, FileSaver の古いバージョンにはコントロールパネルで "Faster" と "More Compatible" が選択可能である.これによって UnErase と Volume Recover が用いるための消失ファイルを特定するデータを書き込む事ができる.しかし, Mac OS 8.1 の OS の変更のために "Faster" モードでの保存データの書き込みが適切にできなくなってしまったためであるとしている.
つまり, "Faster" モードにしていると FileSaver を用いていてもデータ回復はできないということだ.回避法としては 3.5.2 では "Faster" モードを選択できないようにしているので 3.5.2 以上に Norton Utilities をアップデートするか, 3.5.1 以前であれば FileSaver コントロールパネルで "Faster" モードを選択しないで "More Compatible" を選択すればよいということのようだ.
● FAQ : FileSaver
「 FileSaver が機能しない」「 回転する浮き輪のマークは何?」
- Q : FileSaver を入れたのに UnErase でファイルを十分取り出せない. FileSaver が機能していないようだ.
A : 次のような実例がある.
- FileSaver コントロールパネルがオンになっていない
コントロールパネルに FileSaver が正しく入っていない
機能拡張マネージャで外されている
インストールされていない(ファイル検索で調べる)「 スキャン時のフリーズ」
- Q : FileSaver をインストールしたら, Macintosh を操作していないときなど回転する浮き輪のマークが出るようになった.
A : FileSaver がディスクをスキャンして必要なデータを保存しているときにポインタのアイコンがこのような浮き輪のアイコンに変化する.デフォルトでは 15 分マウスやキーボードからの入力がないと起動する設定になっているようだ.「 スキャン速度の設定の機能差」
- Q : FileSaver がシステム終了時にスキャンを始めるが,フリーズする.
A : 次の可能性が考えられる.
- FileSaver 初期設定の損傷(初期設定フォルダから初期設定を捨てる)
機能拡張類のコンフリクト
FileSaver ファイルの損傷
- 以下の不可視ファイルを可視化してから捨てる.
Norton FS Volume
Norton FS Volume 2
Norton FS Data
Norton FS Index
Norton FS Volume「 Speed Disk での最適化後に FileSaver のデータもアップデートすべきか」
- Q : FileSaver "低速スキャン / 高速スキャン" スライダーバーの設定によって何が変わるのか?ファイルデータが変化するようでは困る.
A : FileSaver が保存するデータ自体は変化しない. FileSaver が CPU 処理を専有する時間が多いか少ないかを設定する.したがって低速スキャン / 高速スキャンの設定は FileSaver のスキャン時間を左右すると同時に他のバックグラウンド処理に影響を及ぼす.「 Speed Disk で最適化直後に FileSaver が断片化を報告する」
- Q : Speed Disk で最適化したボリュームはファイルが移動しているのだから, FileSaver を起動して記録し直したほうがいいのではないか.
A : Speed Disk は最適化後に FileSaver のデータも適切なかたちで書き換えるため,その必要はない.「失われたファイルが FileSaver によって取り戻される原理」
- Q : FileSaver でハードディスクの断片化が報告されたので Speed Disk で最適化した.しかし, FileSaver は依然として断片化を報告する.
A : Speed Disk の最適化の設定が「マルチメディア」に設定され最適化されるとこのように報告されるので,他の設定で最適化を行うか,気にしないでもよい.マルチメディアという最適化設定はファイルの移動をあまりせずにハードディスクに連続した空き領域を迅速に作成することを優先している.「 FileSaver を使っていてもファイルを取り戻せないことがあるか」
- Q : FileSaver を入れておくとファイルを誤って捨てたり,ハードディスクがクラッシュしたときになくしたデータを回復できるのはなぜ?
A : FileSaver は単独でそのような機能を実現するものではなく, UnErase や Volume Recover といった他のプログラムと協調して失われたデータを回復する働きを実現する.
Macintosh で作成したりしたデータはハードディスクなどのディスクに格納されている.これらディスクにあるデータは Macintosh が管理する仕方にそって配列される. Macintosh がファイルを検索したり,ウィンドウにファイルやフォルダとしてユーザに見える形にしているのはデータ本体を参照するのではなくてこれらファイルの配列情報によっている.この配列情報を読みとってその部分を保存するのが FileSaver の役目である.
Macintosh でファイルをゴミ箱に捨てた場合,ハードディスク上の実データ(ファイル)部分はなくなるわけではなく,そのまま残っている.実データには触らずに, Macintosh は管理情報上にそこにはファイルが無いことになったと書き換えるだけなのである. ユーザは管理情報上でファイルの有無を知る仕組みになっているため,管理情報上でないものをユーザが扱うことができなくなり,実質なくなったのと同じ状態となる.管理情報がなければ,ハードディスクに実データは残っているにも関わらず,ユーザがデータを取り戻すことは非常に困難となる.
また,これら管理情報が壊れた場合も同様に実データは残っているのにファイルが無くなったようにユーザには思えることになる.
このようなときに書き換えられる前の管理情報があれば,それに基づいてファイルを取り戻すことができる.そのために事故前の管理情報を保存するのが FileSaver の役目である. UnErase や Volume Recover は FileSaver の残した管理情報を元にデータを回復する.「 FileSaver 自体の事故を防ぐには」
- Q : FileSaver を使っていてもファイルを取り戻せないことがあるか
A : 次のような場合は取り戻せない.取り戻せないことは少なくない.取り戻したければ以下の 1 の項目にあるように事故後に上書きしてはいけない.
- 1.データを上書きしてしまった.
2.SpeeDisk 以外のツールでハードディスクの最適化を行った.
- あくまでも実データがなければいくら管理情報があっても取り戻せない. FileSaver は最新の情報が必要である .FileSaver が作動した後に事故が起き,その後何かをハードディスクに書き込むと取り戻せないことがある.
3.テープ媒体には対応していない.また, CD-ROM などの書き込みできない媒体も対応していない.
- 最適化はファイルを書き換える.当然, FileSaver の管理情報とは異なった位置にデータが書き替えられてしまい, FileSaver の情報は役に立たなくなることがある.( SpeedDisk は FileSaver の情報も更新するので問題ない)
FileSaver は使用法によっては有益なユーティリティである.しかし,一方で事故などにより稀にではあるが逆にデータを失うケースが発生することがある.上に書いたような SCSI 機器の不良によっては大切なデータ上に FileSaver が管理情報を上書きしてしまう.そして, SCSI 機器にまともなものはないと認識することは教訓として悪いことでない.また, FileSaver 自身が様々な問題の要因となるケースは少なくない.
- Q : このサイトは FileSaver や Disk Doctor などの危険性について警告しているが,そうならないようにするにはどのような点に注意すればいいのか.
A : 次の点に留意すべきである
- 1 . SCSI 機器などの周辺機器の接続や設定をしっかりしていること
2 . FileSaver 動作中にクラッシュしないように日頃から安定したシステムを作成していること
3 .停電などが FileSaver 動作中に起きないように環境を整えること
4 . Macintosh のハードディスク管理の概略を理解して FileSaver の原理を知って使用すること
FileSaver の世話になるような事態は年に一回発生するかしないかだろう.そのために FileSaver を常時使用することは新たに別のトラブルの発生源を抱え込むことになる.各ユーザは FileSaver が解決して取り戻せるデータの価値と常時使用時のリスクやトラブルあるいは作業効率の低下などとを天秤にかけて,使用するかどうか判断することになる.
私は 68k のころには使っていたこともあるが,ハードディスクの容量が大きくなるにつれてスキャン時間と書き込み(カタログツリーをスキャンする)が長くなり作業効率が低下するのに困り, PPC Macintosh になってから現在まで使っていない.私が信頼するのは頻繁なバックアップだ.
FileSaver と関連して....
昨年 Mac OS 8 発売直後に私は本ページで Norton CrashGuard を使用しない方がよいと記述した.多くの方は使用されていないと思うのだが,中にはその後私のページを参照されるようになったユーザで使用している方もいるかも知れない. CrashGuard はあまり役に立たないどころかエラーの発生源となっているので外した方がいいだろう.
● Netscape 4.x : Java Accelerator for PowerPC はなぜアプリケーションルートにあるか
Netscape Communicator/Navigator 4.x ではアプリケーション本体の入った Netscape Navigator Folder 内に "Java Accelerator for PowerPC" という機能拡張のアイコンをしたファイルがインストールされる.これは機能拡張の形のアイコンをしているのにシステム機能拡張フォルダに入れる必要はないのだろうか.
このファイルのファイルタイプを調べてみると "shlb" であり,共有ライブラリであることが分かる.しかし,この共有ライブラリは Netscape アプリケーションだけでしか利用しないものであるので,システム機能拡張内に入れて Macintosh 起動時に読み込む必要はないものである.
● FAQ : Netscape 4.x は 68k マシンで Java 未サポート
Q : Netscape 4.x を 68k Macintosh で使っている.初期設定で「 Java を可能にする」が選択できない
A : Netscape 4.x は 68k Macintosh で Java をサポートしていない
(C) Akiyama Satoru