Macintosh トラブルデータベース Archives |
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[ 98/4/21]
● MacsBug 6.5.4a4 の問題
3 月に項目で紹介してから私もしばらく試用していたのだが,どうも問題を起こすようだ.自宅の 8500/180 で 2 日ほど続けて起動に失敗し落ちることがあった.また,不可解なエラーがやはり 2 回起き,いずれの場合も MacsBug 上でコマンドを何回か入れているうちにキーボードリセットもできなくなってしまった. MacsBug を入れていない職場のシステムはほとんど同じ構成なのに何の問題も起きないので MacsBug が怪しいと思ったが,一回目のクラッシュ後は念のため System スーツケースや Finder を入れ換えてみた.しかし,翌日 2 回目が起きたため, MacsBug を外すに至った.外してからこの 1-2 週間,問題は起きないのでどうも MacsBug だったようだ.
以下は余談だ.
最近の OS は安定していて,問題が起きると(といっても問題はめったにないのだが)すぐに処置をしないと不安になる.7.5.3-7.5.5 の間は TCP/IP アプリケーションを使用するとほぼ毎日のようにフリーズなど起こっていた.( 7.5.2 は論外)対処しても完全には回避できないし,いちいち対処してたら仕事にならなかった.だいたい対処自体が無駄だった. OS 自体にバグが山ほどあったのだ. OS のバージョンが上がっても逆に不安定になっていき,そのころ Mac OS と Apple の技術力,品質管理の将来に不安と危機感,あるいは絶望感が日々高まっていた.(今だから書ける)
今ではそれが嘘のようになって些細なことでも気にできる状況はかえって喜ばしいと思える.(それでもいくつか気になることがあるのだが,まだページでは書けない.だがそれとて当時の深刻な状況とは随分異なる)ここまで事態を改善した Apple の技術者の努力の賜物だと思う. IDE ディスクの ? マークの問題のときには Apple のチームは数週間ほとんど寝ないで問題を突き止めたという話を聞いている.
しかし,だからといって Mac OS の将来が拓けるわけにはならない. 4 年かそこら前には実現されているはずだった Copland の機能は未だに実現されていない.
●「 Apple Remote Access FAQ 」
TIL: 18217 Apple Remote Access: Frequently Asked Questions
Apple のサポートによく質問される事項のようだ. ARA に限らずモデム接続の一般的な問題も含まれていて有益である.
秋山注:
「 ARA 起動時にいつもエラーが出る」
- 「 ARA 起動時にいつもエラーが出る」
「 ARA のスクリプトのリストに私のモデムがない.どうやって自分のモデムのスクリプトを入手すればいいか」
「 ARA からダイアルして接続後,数秒してハングアップする」
「モデムが製品で可能な速度にならない.私もモデムは 14.4 k で適切なモデムスクリプトが選択されているのに 9600 bps しかでない」
「 ARA で接続しても,接続先のコンピュータの内容はどこにあるのか」
「私からホストネットワークは見えるが,ホストネットワークマシンからは私が見えない.これはなぜか」
「 ARA 2.0 サーバに ARA 1.0 からつながらない」
「 ARA が起動しない」
「 AppleShare と ARA を用いているが利用者 & グループコントロールパネルにアクセスできない」
「 ARA のスクリプトのリストに私のモデムがない.どうやって自分のモデムのスクリプトを入手すればいいか」
- AppleTalk をオンにすること. AppleTalk がセレクタでオンになっていないと ARA は機能できない. AppleTalk が機能していない場合,次のように多くのエラーが出る.
「 ARA を使うたびに再インストールするようメッセージが出る」
「 Macintosh 起動時や ARA 起動時に変なエラーが出る.代表的なものは空白のダイアログ,切られた機能拡張類, -5555 かそれより大きいエラー」(原文の意味やや不明)
「 AppleTalk Remote Access Setup Error」
- モデム製造メーカの技術サポートに連絡願いたい.いくつかのモデムメーカは BBS サービスがあり,モデムスクリプトを郵送してくれるところもある.
この FAQ の修正日は 98/2/14 だが,内容が古い部分もあるようだ.
モデムスクリプト CCL ファイルは各ベンダーの WWW ページで入手することが多くの場合可能である.また,それでも入手できない場合は,他社の製品の CCL の中に使えるものがあるかもしれないので試してみる.また, ARA の CD-ROM 中の「ARA 特別付録」内に "Apple Modem Script Generator" と詳しい説明があるので自作することも可能だ.
97/6/14 項目に「Open Transport/PPPのモデムスクリプトが入手できない場合の方法」がある. Null Modem XXX という CCL を用いて作成する方法である.実を言うと,私は, ARA Server 3.0 をインストールした Mac OS 8/8.1 の 68k マシンで問題が出ている.( AppleTalk の接続が突然切れる, AppleTalk 接続先を切り替えた後に接続が戻らないなど)もう少し試して問題が解決しないようなら項目にしたい.
- 「 ARA からダイアルして接続後,数秒してハングアップする」
「モデムが製品で可能な速度にならない.私のモデムは 14.4 k で適切なモデムスクリプトが選択されているのに 9600 bps しかでない」
- 多くの場合,スクリプトの問題である.上記のようにして最新のスクリプトを入手すること.
「 ARA で接続しても,接続先のコンピュータの内容はどこにあるのか」
- ハードウェアハンドシェイクケーブルを用いていることを確認する.そのため,モデムメーカに確認を取る.
「私からホストネットワークは見えるが,ホストネットワークマシンからは私が見えない.これはなぜか」
- ARA で接続するのはちょうどネットワークに接続されているのと同じである.セレクタの AppleShare を選択してサーバを選択するといったネットワークで行う通常の手続きが必要である.
ただし,ネットワーク上の他のコンピュータからあなたのコンピュータを見ることはできない.次項を参照のこと.「 ARA 2.0 サーバに ARA 1.0 からつながらない」
- ARA は一方通行のハーフルータのように動作するだけである.電話した側はリモートネットワークが見えるが,リモートネットワークからは電話した側のネットワークを見ることはできない.ふたつのネットワークを接続するには Apple Internet Router 3.0 を使用する.
「 ARA が起動しない」
- ARA 1.0 から ARA 2.0 サーバに接続するためには ARA 1.0 Client Enabler が必要である.そうでなければ, ARA 1.0 は 2.0 サーバに非互換である.しかし, 2.0 クライアントを互換モードにすれば 1.0 サーバにはダイアルできる.
「 AppleShare と ARA を用いているが,利用者 & グループコントロールパネルにアクセスできない」
- 少くとも AppleTalk バージョン 57.04 を用いる必要がある.他のアプリケーションが古いバージョンをインストールすることがあり,書き換えられることがある. ARA を再インストールすることで解決できる.
- AppleShare ファイルサーバをインストールしない限り, ARA はファイル共有の利用者とグループを使用する. AppleShare でユーザと利用者を変更するためには AppleShare Admin を使用しなければならない. ARA をインストールすると,ユーザ設定ダイアログの画面下に「ユーザに接続を許可する」オプションが現れる.
ARA は AppleShare 2.0 または AppleShare Pro と非互換である.
● Apple Remote Access 3.0 の問題
上記項目を作成した数日後, MacFixIt 4/17 に ARA 3.0 の問題が投稿された.私が経験していることと同じであるので,どうも私だけの環境で起きるものではなく, ARA のバグのようだ.
MacFixIt への投稿では Farallon からの情報として, AppleTalk ゾーンが消えるという問題が起きていて現時点では効果的な回避法は見つかっていないようだ.障害が現れるマシンから ARA 3.0 を外すしかない.
私は Quadora 800 ( Mac OS 8/8.1 )を ARA サーバとして構築したが問題が起きている. ARA 3.0 サーバをインストールしたマシンで ARA を起動していなくても「 AppleTalk ネットワークが中断されました」というアラートが突然現れ,しばらくすると回復する.アラートが現れてから回復するまでは AppleTalk をネットワークゾーン内で使用できない.私は Ether で使用しているが, TCP/IP は使用できている.数十秒から数分で回復するがまた現れる.
まだ十分に探求できていないのだが,マシンによって現れる場合と現れない場合があるかも知れない.また,クライアントでも起きるかどうかも不明である.一応自宅の 8500 にクライアントをインストールしたシステム下では問題は出なかったが,短時間での試験なので何とも言えない.また,数ヶ月前にいったん自宅のマシンの試験用システムに ARA 3.0 クライアントをインストールしたのに移行していない.これは多分何か問題を見つけたからではないかと思うのだが,記憶がない.あやふやなことを書いて申し訳ないが問題がなかったら移行していたはずである.
上記 ARA FAQ 項目でも書いたが,問題はこれだけではないと思われることも私には起こっている.いずれ項目にするかも知れない. ARA FAQ は問題が出ていたのでそれについて記載はないか調べた折りに有益だと思ったので要約した.
追記:
Higuchi 氏から問題の確認とより詳しいご報告をいただいている.● Desktop 不可視ファイル
- この現象は,私の環境では,AppleTalkもサポートしているルータ(ROUTE1O1/BUG)を設置してある環境にインストール直後に現れ,頻繁に 中断/接続のメッセージが繰り返されました.BUGに問い合わせたところこの現象を確認しており,臨時に対応したファームウエア(1.24)を送付していただきました.結果この現象は全く無くなったわけではありませんがかなり減少しました.(私の推測ですが,OpenTransportでのRemo te AccessはTCP/IP併用のためネットワークでのAppleTalkのブロードキャストのタイミングを変更するではないかと思います.)
1.ARA3.0サーバの稼働実験をしたLC575,LC630,Pafoma588,PM4400,PM7600/200はいずれも単体では3ケ月間正常にサーバとして動作しています.(ARAP/PPPとも(ただしPPPサーバでTCP/IP併用の場合は,OP1.3が必要))
2.ARA3.0で PPP接続する場合,システムを更新したとき,アプリケーションから接続すると,接続完了しているのに接続中のダイアログが残る場合があり,結局「キャンセル」を押す羽目になり,コントロールバーか設定画面からの再度接続を行うことになります.この現象は,ARA3.0を再インストールすることで,いまのところ回避できています.
3.「リモートアクセス接続中止」がうまく働かない場合があるのと切断ダイアログ表示がされるので,切断用AppleScriptを作成しました.
4.ARA2.1では「電話応対」を稼働していても faxSTFでの送信ができていましたが,3 .0では一度切らなければなりません.この部分はAppleScriptでは書けませんのでQui ckkeysで対応しています.
5.「作業環境マネージャー」,「コントロールバー」,「ot-ppp-csm」,「OTTool」の併用で,かなりの複雑な設定変更,接続や確認にも対応できています.
6.余談ですが,「ShareWayIPパーソナル」を使用するとファイル共有がTCP/IPで可能になります。つまり最後に残っていたAppleTalkのみの機能である各マシン単体のファイル共有をTCP/IP化できるようになりました。これでネットワーク上のプロトコルをTCP/IPに一本化し,クライアントから見た場合は,利用者&グループを使用した通常のAppleTalkネットワークそのものにみえます。(但,セレクタでは見えませんので,エイリアス対応となりますが...)
Norton でディスクをスキャンしていると,特定のボリュームの不良ブロックの検査時に必ずハングすることが起きた.そのようなことに該当する心当たりが全くないので調べてみると,そのボリュームに含まれる Mac OS 8 システムフォルダのルートにこの "Desktop" という不可視ファイルができていた.
Norton のハングはこのファイルを削除することで解決したのだが,見たことがなかったので Type/Creator を調べたところ, ERIK/FNDR であった. Type/Creator Database にはこれは登録されていなかった.
ファイル検索で名前が「Desktop」,ファイルタイプ「ERIK」,クリエータ「FNDR」,目に見えない項目,で調べると,これが結構でてきた.どうも Apple の作成したファイルのようなのだが,なぜできるのか,また,どのような機能なのか分からない. Finder がこのファイルタイプだ.なお,この不可視ファイルがあると Norton で必ずエラーが出るわけではない.
追記:
Desktop 不可視ファイルはうっかりしていたが,フロッピーディスクに作成される不可視ファイルである.
● Type/Creator Database v3.1
ファイルの Type/Creator のデータベース.存在は知っていたが使ったことがなかった.今回上記のような必要があったので使ってみた.
(C) Akiyama Satoru